落合シェフが語るへべすの魅力とは
2019.5.21
5月19日に宮崎県日向市で、地元の特産品と有名なシェフがコラボするイベントがありました。(イベントページ http://www.hyugacity.jp/display.php?cont=190329172008 )
リラックスサーフタウン日向にある特産品「へべす」をつかった料理も多数出品されていました。(写真を取り忘れていたので、今回はご紹介できません!! ごめんなさい)
ここでは、イベントで行われた落合シェフとcobaさんのトークイベントの内容をレポートしていきます。へべすくんの出番?もありました笑
最後には落合シェフから教えていただいたへべすレシピを公開させていただいております。
ぜひ、最後までご覧ください。
ーー トークイベント ーー
落合シェフ
へべすは青山椒の香りがするんですよ
そして、ハウス物は 種 がないんですよね
種がないってことはマーマレードにあうんですよ
マーマレードっていうのは出来上がった製品に種があるとNGで、はじかれてしまうから
種が最初からないへべすはマーマレードにぴったりですよね
そして、へべすは凍らせたらいいと思う
搾ったのを氷にするといいよね
へべすキューブ
それで焼酎に合わせる
へべすを搾って飲むと悪酔いしないっていうからいいよね
Cobaさん
この発想ですよ
落合シェフ
こういうことって考えると楽しいじゃないですか
実現するしないは別にして、考えてうまくいったらいいなぁとかやってると
僕らの料理にもつながる
音楽も一緒じゃないですか
たとえば落ち込んでる人、お腹がすいている人にお食事を提供させていただいて、笑顔になっていただく、音楽も一緒で笑顔になってもらう
Cobaさん
料理は音楽とすごく似ている点がたくさんあって
なにをやりたいのかがわからない料理ってだめじゃないですか
音楽も全く同じで
ただなってるんだけど、何をやりたいかが伝わってこない音楽は魅力がないんですよね
お料理も同じで、そういう意味でシェフの方々はすごく個性的じゃないですか
落合シェフ
そう!だから何やってるのかわからない人は消えていくんですよ
Cobaさん
今イタリアに留学している日本人はどのくらいいるんですか?
落合シェフ
たぶんですけど、非正規正規含めると1万人くらいいます
だから今イタリア国内のイタリア料理は日本人でもってます
これは本当です
日本人のいる店の方が美味いです
やはり日本の方はまじめで研究熱心ですよね。で、こんなことを言うと失礼ですけど、日本人はイタリアに稼ぎに行っているわけではなくて、勉強に行っている
だから彼らは真摯に料理に向き合うわけですよ
Cobaさん
今回日向市の特産品へべすの料理を作っていただきましたが、いかがですか?
落合シェフ
昨日初めてへべすを見させていただいてね
だから、みなさんからもっと情報を頂けると、自分の中で分析して、もっとお話しできると思いますし、ぜひみなさんに教えていただきたいですね
落合シェフ
大使はなるまいと思っていたんですけど、縛られるみたいになってしまって、責任感みたいなのが出るじゃないですか
いや、責任感は持ってますけど(笑)
でもへべすは素晴らしいし、へべすってまだそんなに生産量がないじゃないですか
東京でへべすって出逢わないですもん!
僕、はじめて昨日、木になってるのをじかに切っていただいて、あぁこれは素晴らしい食材だなと思いました
Cobaさん
落合さんのその発想、落合さんの魔法の部屋って言われてる、いろんなレシピが生み出される部屋があるんですけど、そこでへべすを搾っていただいて、どうやったら飛ばないように搾れるかとかいろいろなことを教えていただきながら、すぐにいろんな発想がでてくるんですよね
落合さんのその発想は昔からそうですか?
落合シェフ
いやぁ~このお仕事をしているうえで、お料理の方、お料理じゃない方とお会いさせていただく機会があるんですけど、お話をよく聞いていると、すごい発想があるんだなぁと感じて、いただいたものを一生懸命貯めておいて、自分の中でまた自分なりにかみ砕いていくんです
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Cobaさん
それでは、落合さん!今後のことについてお話しいただければ
落合シェフ
イタリア料理をもっともっとポピュラーに広めたい
食文化っていうけど、2017年まで日本の法律で料理は文化じゃなかったんですよ
それまで日本の文化は
古典芸能、書、絵画、華道、茶道
だったけど、そこに2017年6月に食文化を入れていただいたので
和洋中、お菓子も含めて
食に携わっている方は文化人を育成していることになってるんですよ
イタリア料理を本当にポピュラーに、楽に食べていただけるようになりたいですし、そこでみなさんがイタリア料理を通じて笑顔になっていただければラッキーだと思っています
――質問タイム――
観客
お料理はつくるのに時間ってどのくらいかかりますか?
落合シェフ
料理の世界に入って55年やってるんですけど、まだまだ分からないんですよ
今日作れたからと言って、明日絶対作れる保証はないですし、だから良いんじゃないですかね
毎日緊張感があるので、楽しいんですよね
楽しいし、それを苦しいっていう人がいるけど、苦しがりながらお客さんの料理を作ってもしょうがないだろうと思うんですよね
苦しんじゃったら、つまらないよなぁと思います
僕らはお客さんに笑顔になってもらいたいのにその僕らが悩んでもねぇ
僕たちも前向きに、お客様に楽しんでいただけるって広い気持ちをもって、みんなで料理に取り組んでいくので、だからそれはいつおわりかわからないよね
こばちゃんもいい演奏していきたいと思っていて、昨日できたのに今日ちょっと違ったって、それの追求ですよね
へべすくん
プロの料理人さんから見てプロの農家ってどんな農家ですか
落合シェフ
農家さんはご自分で農作物を作るうえで、自分の理想があると思うんですよ。でも、僕たちも理想を追いますけど、自分の理想だけを追っちゃだめだと思うんですよね
ぼくらも、いつも作られる方とお話しさせていただいて、実は、僕たちこれはこうやって使いたいんですよって言うと
農家さんが「そうだったんだ!」ってことがあるんですよ
「そうだったんだ!」ってなったときに、すぐに方向転換してくださる方が、柔軟性のある方がプロなのかなぁって思ったりしますし、僕も以前イタリアから種を持ってきて、つくってもらったこともあるんですけど、その時、その人は葉っぱを生き生きと作ってくれたんですよ
僕の訳し方も悪かったんですけど、いやこれ葉っぱを食べるんじゃなくて、茎を食べるんだって言って、そこで、話をしたときに「そうなんだ!」って言って、方向転換してくださった
失敗があったから次の年があったので、そういうことは失敗はあるけど、前向きにとらえてよい食べ物をつくってくださるのが一番ですし、そうやって話し合って、「こうやって使うってことは、こうやってつくるとあなたたちは使いやすいんだね」っていうのを、うまくわかっていただけるとありがたいと思いますね
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今回、落合シェフは料理人として、そして人としてご自身の人生から感じられたことを、僕たちに向けてお話してくださいました。
料理やお客様、仕事への向き合い方や、夢、人との出逢いなど様々な要素が凝縮されていたような気がします。
僕はいま、へべすを育てたり、慣行栽培のズッキーニと向き合ったり、有機栽培の野菜の苗を見たりしています。
どの作物をとっても、日によって表情は違うし、今日は雨が降るからハウスを閉めようかなぁ…と予測をしても、全然真反対の効果になっていたりしていて、日々へべすや野菜とどうやったらうまくやっていけるかまだまだ、学ばせてもらっている段階です。
まだまだ、何とか作ることを試行錯誤している段階ですが、
この野菜を食べてくださるお客様や、使ってくださるレストランなどの取引先様、そして、レストランに来てくださるお客様に喜んでいただけるように作っていくことの大切さを一番に感じました。
去年、へべすを宮崎市内や鹿児島、大分、福岡、東京で配ったり、卸をさせていただいたりしていくなかでも、同じように感じさせていただいていて、普通に農業をしていたらわからなかったことを学べて、そして、そんな方々と巡り合わせていただき、本当にありがたいなぁと心から感じました。
そして、それを落合シェフからも落合シェフの人生から学んだこととして、同じことをお聞かせいただけたことが、またとても光栄で、うれしかったです。
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ここにイベントの中で落合シェフが教えてくださったレシピを公開させていただきます
〇リコッタチーズ
牛乳1リットルにへべす果汁60㏄入れて、お塩を小さじに半分くらい入れてゆっくり沸騰させる
すると、リコッタチーズが浮かんでくる
牛乳1本で240~260gくらいつくれるそうです
サラダの上にぱらぱらとかけて食べてください
とのことでした
最後までご覧いただきありがとうございました
よい一日を♪
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